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2006/08/11
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ヘンケルス双子マークの由来は?
ドイツ中西部の都市,ゾーリンゲンといえば中世よりの刃物の町として知られている。ブッパー川沿いにあり,約15キロ南にレーヴァークーゼン,20キロ北西にデュッセルドルフが位置するという場所だ。現在でも1000社以上の刃物メーカーが活動しており,世界に名だたる刃物の本場として知れわたっている。
ゾーリンゲンの刃物産業は1147年,領主アドルフ4世がシリアから腕の良い刀鍛冶をつれてきたことに始まるという。鍛冶用の薪が豊富にとれる森林,動力源と販路拡大に重要な河川,周辺で採掘される良質の鉱石により,多くの優れた刀鍛冶職人(マイスター)が育てられた。もちろん,現在では刀剣から一般家庭用の刃物づくりへと広がっている。
日本人にとって,ゾーリンゲンの刃物で最も馴染みがある製品といえば,“ヘンケル”のキッチンばさみや爪切りだろう。デパートの台所用品や日用雑貨売場などで同社のマークを見かけたことはほとんどの方があるはずだ。
実は“ヘンケル”というのは誤りで“ヘンケルス”と呼ぶのが正しい。正式な社名はツヴィリング J.A.ヘンケルス。社名のツヴィリングは製品ブランドの名前。ドイツ語で「双子」の意味で,創業以来,利用しているマークに由来する。J.A.ヘンケルスは同社で「中興の祖」とされる,Johann Abraham Henckels(ヨハン・アブラハム・ヘンケルス)の名前で構成されている。
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